鉛バッテリのSoC(State of Charge:充電状態)を正確に表すのは意外と難しい。一般には以下のように言われている。
| SoC | 電圧 |
| 100%(満充電) | 12.7~12.8V以上 |
| 75% | 12.5V |
| 50% | 12.2V |
| 25% | 12.0V |
| 0%(完全放電) | 11.8V以下 |
しかし、これは無負荷状態で半日程度放置して安定した状態でのものだ。充電中、あるいは負荷機器に電力を供給しているつまりは放電中にはこの目安は使えない。
一般的に鉛バッテリの充電はCC(定電流)モードから始め、CV(定電圧)モードに移行し、14.8V(一般的な鉛バッテリ)になったらフロート充電(電流を一定以下に抑えた定電圧)モードに移行してその状態を維持する。
要するに、充電中(ある程度の電流が流れた状態)にSoC 100% とするには14.8Vを目安にする。一方、フロート充電中(0.2A程度)は13.6Vを100%の目安にする。
一方、ほとんど負荷が無い状態では 12.8Vを100%の目安にする。
さらに、放電中は放電電流が大きくなるほど電圧は低下してしまう。電圧降下の度合いは鉛バッテリの内部抵抗の大きさで決まる。内部抵抗はバッテリ毎にばらつきがあるし、劣化によって変動する。つまりは、放電時のSoCを電圧から正確に算出することは極めて難しい。
今回は、あくまでも充電装置であり、エンジンが始動していない負荷が安定した状態なのである程度正確にSoCを求めることが可能だが、SoCとはそういうものだということを理解してほしい。
以上はあくまでも12Vの鉛バッテリの場合である。24Vの場合は倍の電圧になるし、リチウムイオン電池の場合は三元系の場合、リン酸鉄の場合でそれぞれ異なる。バッテリのSoCは意外と深い世界なのである。
以上でHSBK-3000の試作開発のレポートは終了する。
その後の検討で、結局は量産化は見送った状態で今日に至る。たまに製品化してほしいという意見は聞くのだが今のところはその計画は具体化していない。
もし、このレポートを見てぜひ製品化してほしいという要望があれば「お問合せ」から意見を寄せてほしい。


