オフグリッド直流電力システムの負荷機器としてリビングのシーリングライトへの電力供給基板を作って運用をしてきたのだが、最近は照明点灯まで長い時間(数十秒)がかかるようになり、ついには点灯しなくなってしまった。基板の状態を表示するLEDはグリーンの点滅なので正常な電圧は出力されているはず。
原因を考察する。
基板から供給しているのはDC78Vに設定している。これは、シーリングライトの電源基板の交流直流変換後の回路に直接電力を供給する実験を行い、75V以上を供給すればLEDを点灯させることができたという結果から設定したもの。
それが、78VではLEDを点灯できなくなったと考えると、電源基板の素子の経年変化によるものか、もしくは、周囲温度が下がってきたことによるものなのか。いずれにせよ、78Vでは点灯させることができなくなってしまったということだろう。
ならば、基板から供給する電圧を高めてあげればよいはず。
が、基板上の部品の耐圧がDC100Vで設計してあることを考慮して78Vに設定したのだが、より高い電圧にするためにはいくつかの部品を耐圧が高いものに交換しなければならない。
一方、シーリングライトの電源基板からはLED点灯にどれだけの電圧が供給されているのか、これまで確認をしてこなかったので、この機会に確認してみた。すると、DC131V前後の電圧が印加されていることが分かった。安定的に運用するなら、この電圧近くの電圧を供給するのが良かろう。

耐圧を変更しなければならないのは、出力側のC18、C19のコンデンサとD5保護用のTVSと確認した。更に、出力電圧を測定するための抵抗R10、R11も、測定範囲が0-100Vとなっているものを0-130VとなるようにR10抵抗を変更した。
制御プログラムは、出力電圧を125Vに設定するように変更。更にAD変換値から出力電圧に変換するプログラムをR10の変更に合わせて修正。
とりあえずこれで行けるはず。。。。いきなり100V以上の高電圧を出力させるのは少々ためらわれるので、出力は元の78Vに設定して基板に電力を供給してみた。と・・・エラーの赤LEDが点灯。出力電圧が130V以上と測定されている。ん・・・・・・?
もともと正常に動いていた基板なので、おかしくなるとしたら部品を交換していじったところに原因があるはず。AD変換値がオーバーフローしているようなので、電圧測定抵抗がうまく半田付け出来ていないと想定して、再度丁寧に半田付けしなおしてみる。と・・・・・正常に機能するようになった。
出力電圧を125Vに設定して再度確認すると、設定どおりの電圧が出力されていることを確認。
シーリングライトに設置して正常にLEDが点灯することを確認して作業完了と相成った次第。


