うちなー口講座 9

●キヨちゃん食堂

沖縄で幻の食堂と噂されているキヨちゃん食堂に行って来た。なぜ幻かというと、お店の看板が全くでていない。一般の民家である。スージグヮ(細い路地)の奥にある、等の理由で、発見が極めて難しいらしい。

今日の昼食は、探検がてらここに決めたと言うことで出発。インターネットで、場所はマチグァ(市場)通りから桜坂に入ったあたりという情報を仕入れて、いざ出発。。。と、出かけようとしたところ、にわかに天空かき曇り、雷とともに、大豪雨。なんの、これしき。沖縄のスコールなんて恐れるに足らんわい。と、しばし待つこと30分。雲が切れ、青空が見え始めたところでいざ出発。

市場のはずれの開南から新栄通りのアーケード街に入り、市場中央通りを越えて浮島通りを越えたところでえびす通りに入る。平和通りに突き当たったところでアーケードから横にそれると、そこが桜坂。国際通りからちょっと奥に入った昔の歓楽街。ここは、ゲイでも有名らしい。

そんなことはさておき、ここからが勝負である。桜坂に入るとすぐ上り坂。上りきったところに桜坂シネコン琉球の建物がある。(今はもう無くなってしまいました)その先は、スージグヮはなく、うらぶれたスナック街になってしまう。

ということは、上り始めたところにあった左右のスージに絞り込まれる。先ずは、左手を見る。しかし、すぐに行き止まり。それらしき民家はない。そこで、右のスージに足を踏み入れる。が、ちょっと行くとすぐに平和通りのアーケードに戻ってしまう。

と、右のスージに入ってちょっと行くと、更に左手にすぐ行き止まりのスージがあるではないか。「おっ!」っと思った瞬間、がらがらとガラス戸を開けて濡れ縁におばぁが出てきたではないか。

ここですかさず、濡れ縁で靴を脱いでガラス戸を開けてはいると、そこは、ディープな世界。細長い6畳ほどの座敷にテーブルが二つ。左のテーブルには労働者風のむさい男が4人、右にはおばぁが3人座って定食を食べていた。

どこに座ろうか、一瞬躊躇したが、そんなことはお構いなしに「キヨちゃん」とおぼしきおばぁが「にぃちゃん、何にするね」と聞いてきた。しかし、周囲を見渡してもメニューがない。そこで、「メニューないね」と聞くが、すかさず「ない!(きっぱり)」と言う答えが返ってきた。そんなことでひるんでいては、沖縄では生活できん「何があるね」と聞くと、「煮込み、魚の唐揚げ、さしみ」という答えが帰ってきた。答えるまでの一瞬に、今食べている客の皿を一瞥し「唐揚げ」と答えた。

周囲で食べているものを簡単に紹介する。ただし、さしみを食べている客はいなかったので省略。

ちなみに、沖縄の大衆食堂では、単品料理の表示であっても、全て定食が基本である。ごーやちゃんぷると魚汁とみそ汁なんて頼むと、ご飯が3つに、大きな汁が1つ、更に大きな汁が1つに、小鉢が3つそろうことになる。注意されたし。

煮込み:足てびち(でっかいの×3)、昆布、大根、白滝、厚揚げの大量に入った煮込み、細いパスタのサラダ、ジューシー(赤飯)、ワカメのみそ汁

唐揚げ:金目鯛と思われる魚の切り身の唐揚げ(でっかいの×2)、足てびち(でかいの×1)、昆布2、大根(大1)、厚揚げ(豆腐1丁の半分)の煮物、細いパスタのサラダ、ジューシー(赤飯)、ワカメのみそ汁

さっそく出てきたのを食べ始めるが、やはり、食べきれなかった。周囲を見渡すと、壁にビニール袋が掛かっていて、それに食べ残しを入れて持って帰ることになっているらしい。だいたい、いくら沖縄のおばぁがすごいと言っても、こんなに大量な食事をいとも簡単に平らげるとはとうてい思えなかったら、そういうことになっているらしい。

食べられなかった魚の唐揚げをドッギーパックにして持ち帰ることに。これで、夕飯のおかずもゲット!

で、お代は、なんとたったの600円。これでは、大手町のちんけなパスタに1000円も・・なんてとても払う気になれない。これが沖縄の大衆食堂だ。

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