2001年当時に書いたものなので、まだ那覇にモノレールがなかった時代。現在は、ちょっとは渋滞も緩和した・・・かな?
●那覇市内の交通渋滞とタクシー事情
今日は、支店長との懇親会を急遽うちのボスが計画したのだが、パックの航空券だったため、別便への変更が利かず、少々ばたばたして搭乗した。懇親会は17:30からと早めの設定にしてもらったのだが、それでもぎりぎりまで粘って18:30には店を出た。幸い、出たところですぐタクシーがつかまった。
しかし、問題はそれからだった。お店は、松山から若狭にちょっと入ったところだった。この地区は、ちょっとあぶな目のお店があり、強引な客引きがあるという繁華街。一般に観光客には国際通り周辺が有名だが、そのあたりの飲食店の値段はかなり高め。地元の人でも、国際通りでは、チェーン店ぐらいにしか行かない。
ところで、那覇市街の交通渋滞は知る人ぞ知るほど有名。繁華街を貫通する国際通りは、1日にバスが2000台通過するという無茶苦茶な通りで、かつ、両側がおみやげ物屋さん、両側駐車ありと、渋滞しない方がおかしいところなので、素人は車で近寄ってはいけない。
那覇市内を国道58号線が貫通している。この道がとにかくよく渋滞する。片側3車線もあるのにとにかく年がら年中渋滞する。空港から那覇市内に向かうと、市街の入り口にあたる明治橋(この下の川を東に行くとすぐに恥ずかしい名前の湖『漫湖』がある)から港の前の泊(とまり)までが特にひどい。
懇親会をやっていたのは、この渋滞区間のちょうど真ん中、松山から海側にちょっと入ったあたりだった。18:32、タクシーに乗って、すぐに「空港まで急いで」と告げた。珍しく若い運転手。
沖縄では、タクシーの初乗りが450円と割安(東京だと650円ぐらい)なことから結構皆さん頻繁に利用する。特に、公共交通がバスしかなく、しかも、バスは渋滞のために時刻表なんて当てにならないため、よほど時間に余裕があるときにしか利用できない。しかも、停留所で待っていてもバスは止まらず、道を歩いていて手も挙げないのに止まるのがタクシーである。たまに、「このバスは停留所で合図しなくても止まります」なんて明示してあるバスまで存在する。
タクシーの運転手は、圧倒的におじいちゃんが多い。というか、私もこれまで数十回とタクシーを利用したが、今日の昭和37年生まれの運ちゃんほど若い運転手は初めてだ。
タクシーに乗ると、すぐに国道58号線に出る信号渋滞につかまった。乗ってすぐに運ちゃんに「うーーーん、ぎりぎりだね」と言われてはいたが、ま、仕方がない。ぎりぎりまで懇親会に付き合うために、事前に空港までわざわざ出向いてチェックインをしておいた。19:00ぎりぎりまでに搭乗口まで行ければ何とかなるはず。
渋滞なので、運ちゃんと世間話を始めた。
創結マスター「テロの影響で、客が少なくてたいへんなんだってね。さっき乗ったタクシーでは、1日に売上がたった1万円で商売上がったりだよって言ってたよ。」
運ちゃん「そうそう。そんなもんだね。ホテルで客待ちしていても、ホテルに客がいないからね。流しやっても、客の取り合いになるから効率悪いし。こんな時は、デパートの前とか人の集まるところで待つのが一番能率的だね。」
運 「この商売やってると、色々なお客さん乗せるさ。お客さんの前に乗せた客がやっちゃんでさ、ちょっと怖かったさ。身長180ぐらいのがっちりした体格で、40歳前ぐらいだと思うけど、あれはきっと幹部クラスさ。で、拳銃持ってたさ。財布出すとき上着の内側が見えたさ。いやー怖かったね。でも、言葉遣いは丁寧だったさ。」
創 「幹部は堅気の人には手を出さないって言うからねぇ。」
運 「それに、この間は空港から北谷まで今風の女性二人組を乗せたさ。どう見ても女なんだけど、声が男で、思い切って聞いてみたさ。したら、『私たちニューハーフよ』だってさ。しかし、美人で、うちなんちゅうのいなぐ(女)なんてとてもかなわないさ。びっくりしたさ。」
創 「そういえば、桜坂はゲイで有名らしいね。」
運 「そうそう、この間、同僚と3人連れだって初めてゲイバー行ったさ。いつも、うちの会社のタクシー利用してくれているから、一人5000円でいいって言うから遊びに行ったさ。したら、楽しかったさ。話す内容が客を飽きさせないので、あっという間の2時間だったさ。あれは、よほど頭が良くないとやれないねぇ。感心したさ。私も行く前は、ちょっといやだったけど、また遊びに行きたいさ。そこらの飲み屋行くよりもよっぽど楽しいさ。」
創 「それにしても運ちゃん若いさ。こんな若い運ちゃんのタクシーに乗ったのは初めてさ。沖縄の運ちゃんは、みんなおじぃばかりで、こないだなんて昭和8年生まれなんて書いてあって、うちの親父と同い年さ。」(だんだんうちなー口に染まっていく)
運 「そうね。何でかねぇ。」
創 「しかも、運転が荒いさ。しょっちゅう後ろで体をこわばらせているさ。」
運 「そうそう。同業者から見てもすごい運転するさ。正月とかだと、58号線もがらがらなんだけど、そういうときには100kmからのスピード出して飛ばしているから怖くて車を運転したくないさ。」
創 「あげじゃびよ~、そうね。運ちゃんでも怖いね。私が一番怖かったのは、横にあんちゃんの車が並んでちょろちょろしてた時さ。おじぃの運ちゃんが『ちっ』と舌打ちしたと思ったら、いきなりバトルさ。ひ~~と思いながら、後ろの席で固まっていたさ。」
運 「私は昭和37年生まれで、もうちょっとで40だけど、まだ子供が学生だから、家族のこと考えるととてもそんな運転できないさ。」
創 「あげ、そんな若いね。私よりも年下の運転手なんて初めてさぁ。」
運 「空港付いたさ。何とか間に合ったさ。」
創 「あいえな~、渋滞で少し心配だったけど、良かったさ。それに楽しい話もたくさん聞けたし。どうもありがとう。」
と、ようやく空港に到着したのが、18:52。走って、ゲートまで行くと、おねえさんに「JAL608便で東京までご出発の方ですか」と聞かれてしまった。既に、ほとんどの乗客は乗り込んで、最後の数名を待っているところだな。
それから走って、走って25番ゲートに到着。機内に駆け込んだときは18:58。もしかして最後のひんしゅくもの???と思いきや、「あと一人のお客様をお待ちしています」とのアナウンスでほっとしたのでありました。


